uta
京王線の地下のホームで扉が開く。
いつものバイト帰り。
たわいも無い会話。
その瑞々しい感性は、若さの印。
その中にある悲しみや苦しみを、僕もそして君も知らぬまま。
電車が走り出す。夢は見えず、時は過ぎる。
大人になる事は何か夢を諦める事。
そう想って生きてきた。
そうじゃない。
夢を捨てる事は自分という命を生きる意味を失う事。
「俺がバンドを組んだら、いつか譜を描いてくれ」
君はそう言って、ホームに降りた僕に手を振っていた。
春の風を唄にして。
桜舞う風に想いを乗せて…
季節はまた巡って行く。
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